認知症と香り(昼アロマ・夜アロマ)

こういった社会背景の中、精油を使用した認知症予防法が話題になりました。

20142月のテレビ放送で、「ある匂いを嗅ぐと脳が若返り認知症を予防できる」としてアロマ(エッセンシャルオイル、精油)による認知症予防プログラムが紹介されました。このプログラムを開発したのが、認知症予防の専門家 鳥取大学医学部教授 浦上克哉先生です。

認知症の中で最も多いのは、アルツハイマー型認知症です。浦上氏の理論は以下の通りです。

・アルツハイマー型認知症はもの忘れから始まるといわれているが、実は嗅覚障害が先に起こる。
・最初に臭神経が障害され、次いで記憶との関係性が深い海馬の神経細胞が障害される。
・そこで嗅覚障害はあるが、もの忘れはまだないという状態で香りによる嗅覚刺激を行なえば認知症を予防できる可能性が考えられる。
・また、障害が起こったとしても、嗅神経は他の神経よりも再生能力が高いということから、嗅神経に刺激を与え海馬を活性化させることで認知症が改善される。

 施術方法は、被験者に毎日決まった時間に精油を嗅いでもらいます。時間は午前中の2時間(9時~11時)と、夜間の2時間(19:30-21:30)。施術開始前と期間終了後に老年期痴呆行動評価尺度にて評価しています。

使用された精油は、午前中は、集中力を高め記憶力を強化するという交感神経を刺激する「レモンとローズマリーカンファーのブレンドオイル」。夜間には心や身体への鎮静作用があり副交感神経を刺激する「真正ラベンダーとスイートオレンジのブレンドオイル」。

昼の覚醒作用のある香りと夜の鎮静作用のある香りを繰り返し嗅ぐことで嗅神経が活性化し、アルツハイマー型認知症ではアロマセラピーにより顕著に改善効果がみられた、ということです。

 嗅覚は、五感の中で最も研究が遅れている分野です。また、脳科学は、タブー視されていた研究ということもあり、こちらも研究が遅れていました。近年、この両分野では革新的に分析技術が発展しています。

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